賃貸管理

【物件管理】第3回 なぜ空室は埋まらなかったのか?ある地方オーナーの失敗から見える不動産管理の現実

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みなさんこんにちは。合同会社Bria(ブリア)の橋本です。弊社は大阪市を中心として日本全国の特に駅から距離のある一棟アパートや、郊外エリアの戸建などを中心に物件管理を行っている不動産管理を専門とする会社です。築古(旧耐震)で入居者募集のしづらい建物や、心理的瑕疵、入居者間トラブル、近隣住民とのトラブルなどのある物件の問題解決を積極的に引き受けています。

さて、今回は物件管理についての第3回目の記事となります。
第1回目第2回目では、地方や郊外物件における不動産管理の重要性や、空室が生む“見えない損失”についてお話ししてきました。
今回は少し視点を変えて、実際にあった一つのケースをもとに、なぜ空室が埋まらなかったのかをお伝えします。
実際に弊社に物件管理を依頼される前段階においてのオーナーさん本人が歩んだストーリーについて、私がオーナーさん本人からお聞きしたお話をそのままをご紹介します。
なかなかリアル過ぎるお話です(;´・ω・)

事例その2…「事例 その1」は第1回の記事で掲載)

2024年某月、関西エリアから少し離れた地方に一棟アパートを所有していた三井貴文さん(仮名)。建物の築年数はやや古く最寄り駅からの距離は徒歩20分以上。決して条件が良いとは言えないものの購入当初はほぼ満室の状態で、安定した賃貸経営ができていました。

しかし数年が経つにつれ少しずつ状況は変わっていきます。
最初は一部屋の空室でした。

「そのうち決まるだろう」

そう思っていたものの、なかなか入居者は決まりません。

やがてもう一部屋…さらにもう一部屋…と退去が重なり、気づいた時には8部屋のうち半分が空室になっていました。

三井さんはすぐに当初から任せている大手の管理会社へ相談します。
「プロに任せているのだから大丈夫だろう。何とか解決してくれるだろう。」という安心感もありました。
実際、相談後も賃貸募集は継続しました。ポータルサイト(アットホームやスーモ)にも掲載され、店頭でも積極的に紹介してもらうようお願いしたそうです。
つまり、外から見れば何も問題はないように見えました。

しかし、問い合わせはほとんど入らない日が続き2ヶ月…3ヶ月…と時間だけが過ぎていきました。
心配になった三井さんは再び大手の管理会社に対して相談の時間を設けてもらったそうです。
管理会社からは「近日中に早急に新たな改善策をご提案いたします」と言われその日はそれで終わりました。

打ち合わせから1週間程度経過したのでしょうか。
大手管理会社から改善策ができたという趣旨の連絡が入りました。
提案内容は「家賃を下げましょう」というものでした。

少し迷いながらも、三井さんはその提案を受け入れたそうです。
理由は「空室のままよりは良い」と考えたからです。
しかしどうしょうか。
家賃を下げて募集をしたのにも関わらず状況は大きく変わりませんでした。
問い合わせは増えず空室は埋まらないまま。
それどころか、「もっと下げないと決まらないかもしれません」と言われるようになったそうです。
その間にも1ヶ月、2ヶ月と時間と月日は過ぎるばかり。

この頃から、三井さんの中に少しずつ不安が広がっていきました。

本当にこのままでいいのか…。
何か他にできることはないのか…。

けれど、何が問題なのかは分かりません。
管理は任せているし募集もしている。
「地方物件だから仕方ないのかもしれない…」
そんな思いもありました。

実際には、この時すでに“見えない問題”がいくつも重なっていたのです。

 

タイミングとしてはこれぐらいの時期に弊社のホームページを拝見頂き、三井さんからお問い合わせを頂いていたかと思います。その時の記憶をよみがえらせると、第一声から不安だらけのお声でしたね(心中お察し申しあげます)。関西圏の物件だったということもあり2週間程度のお時間を頂き、まずは現在の状況の把握を早急に行うことをお約束しました。

物件調査以外にも、近隣状況、賃貸ニーズなどを含め徹底的に調べました。
その結果は以下の通りでした。

1,誰に向けた物件なのかが曖昧なまま募集されている
2,写真は古いままで魅力が伝わっていない
3,条件も周辺の競合と比べて微妙にズレている

ただ、三井さんは今までにこれらの問題に気づく機会がなかったのです。
それこそが一番の問題でした。

余談ですが、本心を言えばですね「大手の管理会社さんはせめて物件の写真ぐらいは撮りなおして最新のものにしてくれよ!」と思いました(=゚ω゚)ノ
おそらく物件を見ずに提案しただけだったのかな…とか…。
それはさておき…。

アパートの募集に関しては実際問題まだ大手管理会社さんにお任せしている状態ですので、時間だけが過ぎ空室期間は1年を超えていきます。
仮に1部屋5万円とすると、4部屋の空室で年間約240万円。

さらに家賃を下げたことで本来得られたはずの収益も削られていきます。
つまり第2回でもお伝えした”損失”です。
これを放置すると、気づかないうちに月日が過ぎることで数百万円単位の差が生まれる可能性もありました。

転機は「一度、管理のやり方を見直してみませんか」という提案でした。
半信半疑ながらも状況を整理していく中で初めて見えてきたのは、

「募集はしているけれど、選ばれる状態にはなっていなかった」

という事実でした。
そこから、少しずつ方向性を変えていきます。
誰に住んでもらう物件なのかを明確にし、見せ方を整え条件を調整し、地域の動きに合わせて戦略を組み直していく。
大きなリフォームをしたわけでも、極端に家賃を下げたわけでもありません。
それでも、これまで止まっていた流れが動き始めました。
問い合わせが入り、内見が入り、そして契約へとつながっていきました。
最終的には、数ヶ月で空室は大きく改善し、満室に近い状態まで回復しました。
本人からすれば長い年月だったことは言うまでもありませんが、結果オーライでしたし、”めでたしめでたし”でもあり、弊社としても本当に良かったと思えた事例のひとつです。

 

さて、いかがでしたでしょうか。
このケースから分かることは、空室の原因は必ずしも立地や築年数だけではないということです。
むしろ地方や郊外、いわゆる田舎エリアの物件ほど、管理のやり方や募集の工夫によって結果が大きく変わります
同じような条件でも埋まる物件と埋まらない物件があるのは、その違いによるものです。

もし今、
「なかなか空室が埋まらない」
「このままでいいのか少し不安がある」
と感じているのであれば、一度立ち止まって状況を見直してみる価値は十分にあります。

 

次回は、
「では実際にどうすれば満室にできるのか?」について具体的な方法をお話ししていきます。

【バックナンバー】
第1回 その”管理”本当に大丈夫?地方・郊外物件オーナーが見落としがちなポイント
第2回 不動産管理の違いでここまで変わる?空室が生む“見えない損失”とは

 

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