こんにちは。いよいよ今年も夏が近づいてきましたね。この記事を書いているのは2026年6月中旬過ぎ、季節は梅雨に入りました。弊社の事務所がある大阪市内の気温は日中30℃を超える日が多くなり、近くの大阪城ではなぜかセミの鳴き声が聞こえてきました。間違って土から出て来てしまったのでしょうか。そんなセミの声を聴きながら大阪城公園の遊歩道を歩いていると近くでカラスが雛を育てており、監視員の方が「近づかないように!つつかれますよ!」と言ってランニングをしている人や歩く人達に対してカラスの親子から離れた場所を歩くように誘導していました。
梅雨の季節に関わらず私橋本は相変わらず地方を飛び回っております。弊社としても、地方の一棟アパートや一棟マンション、戸建の購入を随時検討しており、気になる物件があれば直ぐに見に行き、近隣をチェック、雰囲気をチェック、そのエリアの商業施設や学校区など、色々とチェックして回っています。仕事柄でしょうか、やはり移動も好きだし風景を見るのも好きだし、そこに住んでいる人達と交流するのも大好きです。そして、これは私の性格なのか、行ったら必ずと言って良いほどそこの場所が好きになってしまいます。騙されやすいのか、影響受けやすいのか…(;´・ω・)。と言っても、どんな場所でも住めば都です。「買った物件は頑張って綺麗にリフォームするので、その町を好きになってくれそうな入居者が住んでくれればなぁ」とか考えながら物件調査をしている日々です。
さて、今回はそんな地方の築古戸建への投資をする際の”リフォーム費用のみ”に焦点を当てて、おおよそどれくらいの費用が必要なのかを見ていきたいと思います。

まず前提条件として投資用の戸建を買う場合は、ほぼ古い物件しかありません(画像のようなものばかり)。
なぜ古い物件しか売ってないかと言えば、新築の状態や築年数の浅い物件は、誰でもそこに住みたいからです。みんなが住みたいと思うような物件であれば不動産の売買市場には出回りません。
つまりは新築から相当の年数が経過して物件が古くなり、手がつけられなくなって「もうどうしようもない」という状態になると、その所有者はその建物を放置するか手っ取り早く売りに出す、という流れなのかなと思います。なので、そう考えると高い確率で古い物件しか出回りません。
そしてそのような物件は汚いし、周りに草や木が生い茂っているし、部屋の中は家具や家電が放置状態です。柱もシロアリに食べられたり、キッチンには油が飛んでいて、長い間誰も住んでいなければ蜘蛛の巣が張っています。
立地が田舎の田んぼのど真ん中、郊外や山の中のポツンと一軒家ならなおさらです。
恐怖、リスク、マイナスの資産、買ったら直ぐにどん底…なんていう気持ちになりかねません。
それでも、その物件を買うかどうか、です(/・ω・)/
弊社、合同会社Briaではそれを事業としています。
つまり、購入しています。
前置きが長くなりましたが、つまりはチャレンジは重要だしリスクを考えてリスクがカバーできるならやってみましょう。ということです。
このことは他の記事でも一貫してお伝えしているつもりです。
さて、今回はそんな築の古い田舎の物件を買ったは良いが、リフォーム代は一体いくらかかるのか?という点に注目して見ていきたいと思います。リフォーム代は物件購入費用の他にかかるものの中で一番大きいものになります。このリフォーム費用を加算して合計額で収支を想定して物件購入しましょう。利回り計算の際にもこのリフォーム費用を加算したうえで、投資金の回収が最終的にはいつになるかを試算する必要があります。
仮の事例をもとに工事費用を記載していきますので、もし工事費の数字が大きく乖離している場合や「こうすれば安くなるよ!」「今はそんな安くないよ!」などのご意見がある場合はご指摘下さい。その際は別で修正記事を書くか、今回の記事の数字を修正する予定です。ちなみに今回の工事費用の概算は全て2026年6月時点での想定となっています。
※昨今の資材高騰により、数か月で大きく価格変動する可能性大です。
今回の仮の購入事例
エリア :総人口の1万人を割り切るような町や村(県庁所在地からはかなり離れた地域)
※駅を主体とした交通手段ではなく、車を使わなければ移動手段がない立地
物件 :築40年程度の木造2階建ての1軒屋
間取り :5SLDK+駐車場3台分以上+庭+物置小屋
価格 :350万円
状況 :15年以上空き家、家具家電などの荷物放置、特に修繕履歴なし
このような物件を想定します。
単純に冒頭の画像のような物件をイメージして下さい。
それでは見ていきましょう。
1,リフォーム費用の大枠…ざっくりとした費用計算
まずはざっくりとしたリフォーム費用の計算です。「簡易的なリフォーム」、「標準的なリフォーム」、「フルリフォーム」の3つに分けてみました。
■■簡易的にリフォームをする場合■■
内装、水回りの一部、設備の一部など
費用:80~150万円
⇒地域ニーズや賃貸需要の多さ、物件の状態を見て総合的に判断
■■標準的な工事■■
内装、水回り、設備工事、一部配管、一部電気工事
費用 150~300万円
⇒どんな物件でもこれぐらいの費用をかけるとある程度の需要はカバーできてきます。
■■フルリフォーム■■
とりあえず全部(部屋の中はほぼ新築に見えるイメージ)
費用 300~600万円
⇒家賃設定が高すぎない限りかなりの確率で直ぐに入居者が決まります。
地域のニーズや物件状況を見て、何をどれだけやるかを判断する必要があります。リフォーム費用をケチっても賃貸需要があれば入居者は現れます。しかし逆にいくら綺麗にしてもその地域に求められていないような部屋であれば空室が続くこともあります。
ざっくりとですが、リフォーム費用はこれぐらいかかるよ、ということが把握できたと思います。では次に具体的にどんな工事があって、それぞれの工事がおおよそいくらかかるかを見てみましょう。
2,工事の種類(大分類)
工事には大きく分けて内装工事と外装工事があります。
①内装工事…建物の中をリフォームする工事
クロス貼替え、フローリング貼替え、建具の交換、扉の交換、間取り変更、壁ぶち抜き、塗装、ルームクリーニングなど。
②外装工事…建物の外に関しての工事
駐車場設置、壁面塗装、屋根の防水やトタン貼替え、雨どい設置、雪止め設置、屋外灯設置など
①内装工事と②外装工事の中身も色々な種類がありますね。では次にそれぞれの工事がおおよそどのくらいの金額なのかを見てみましょう。
3,①内装工事の具体的な内容
まずは内装工事です。内装工事の詳細と金額について確認していきます。
■■メインの工事■■ …賃貸募集を開始するにあたって必須ともいえる工事
・クロス貼替え…築浅感が出る(結構な度合で必須な工事)
量産クロスの場合:800〜1,200円/㎡
⇒ 合計:10万〜25万円程度
・床の工事…清潔感に直結
クッションフロア(CF)2,000〜4,000円/㎡
フロアタイル 4,000〜7,000円/㎡
フローリング上貼り 6,000〜10,000円/㎡
⇒ 合計:10万〜40万円
・畳からフローリングへ変更…時にと場合によりますが、その地域の需要によって決定
1部屋あたり8~20万円程度
※別途、畳の処分費用あり。各自治体によって価格は異なります。
⇒ 合計8~20万円
・建具交換…古さを消す。
ドア交換 3,000〜6,000円/枚
襖張替え 2,000〜5,000円/枚
障子張替え 3万〜8万円/枚
⇒ 合計5万〜20万円
※全ての建具を替える必要はなく、汚れや古さが目立つものは交換してそれ以外はクリーニングという選択もあり。
■■塗装■■ …上のメインの工事の各工事個所を塗装で対応
・壁塗装
・天井塗装
・木部塗装
簡単な表現で言うと、全てを上から塗ってしまって綺麗に見せる、というやり方です。
1部屋あたり3万〜10万円程度が目安
⇒ 合計3~10万円
■■押し入れを簡易収納やクローゼットへ変更■■ …ファミリーに好感度
・押入れをクローゼットへ
・ハンガーパイプ設置
⇒ 合計3万〜15万円
■■水回りの工事■■ …費用負担が大きい工事です。
・キッチン交換
シンプルなもの 15万〜30万円
一般的な新品 30万〜60万円
グレード高め 60万〜100万円
・浴室(ユニットバス化)
在来 → ユニット 60万〜120万円
サイズ小さめ・簡易 50万〜80万円
・トイレ交換(ウォシュレット)
本体+工事:10万〜25万円
・洗面台交換
シンプル 5万〜10万円
一般的 10万〜20万円
■■設備の工事■■ …賃貸の案内の際の入居をするかどうかの意思決定に直結
・エアコン設置
本体+工事 15~20万円
・給湯器交換
ガス給湯器 10万〜25万円
追い焚き付き 20万〜40万円
・インターホン(モニター付き)
本体+工事:2万〜5万円
・室内洗濯機置場
新設工事:5万〜15万円
※水道の配管工事、洗濯機用防水パン設置など含む
■■間取り変更■■ …好みですが費用対効果をみて判断
・和室→洋室
・壁撤去でLDK化
・収納増設
⇒ 80万〜150万円程度
■■電気・配管工事■■ …見えない重要部分
・配線交換 30万〜70万円
・部分補修:5万〜20万円
・全面交換:30万〜80万円
■■コンセント増設■■ …意外と重要
・1箇所:5,000円〜2万円
■■給排水管交換■■ …見えないけど“最重要リスク”
・部分補修:10万〜30万円
・全交換:50万〜150万円
4,②外装工事の具体的な内容
・屋根・外壁塗装、防水・補修工事
・駐車場整備
・庭の整備
・フェンス設置
外装工事の費用は環境、状況に大きく変わります。例えば屋根や外壁は傷み具合によって全面貼替えか部分補修かどによって金額が異ってきます。庭に木が生い茂っている場合はまずは伐採から取り掛かる必要がありますし、傾斜がある場合は多少の造成が必要となります。砂利を敷くかアスファルトにするか、カーポートの屋根を設置するかなどによって費用は変わってきます。

いかがでしたでしょうか。
今回の費用計算は、最初にあげた”仮の購入事例”に記載した内容の物件を購入する前提で、全体のリフォーム代やリフォーム工事の中の個別項目の金額の目安を概算で掲載しました。ここで再度、最初の方に書いている”ざっくりとした費用計算”を見てみましょう。
簡易的な工事の場合は80~150万円、標準的な工事は150~300万円、フルリフォームは300~600万円と申しあげました。仮に①内装工事のそれぞれの工事費用をもう一度見てみても「本当にそのざっくりとした合計金額で収まるの?」と思いませんか?
そうです。
そこがプロの技の見せどころなんです(^^)/
よくある失敗例としましては、全部新品にする、見た目だけキレイにする、ターゲット無視、なんていうピントズレがその良い例です。結果、投資金を回収できないということになります。
成功パターンとしては、“最小コストで最大効果を狙う”です。
何の工事が入居者にとってどんな心理的な効果をもたらすかを把握することによって、必要な工事と必要のない工事が把握できてきます。
プロの考え方は「リフォーム」ではなく「入居を決めるための設計」です。
もう一度言います。
リフォームで利益が決まるのではなく
“リフォームの設計”で利益が決まるんです。
中古物件に関して、リフォームは“勝敗を分けるポイント”です。
弊社は工事会社ではないので、施工ができる訳ではありません。餅は餅屋と言うように、そこは大工さんなり工務店なりにしっかりと役割を担って頂いております。つまり、自社でセルフリフォームをして修繕費を節約している訳ではありません。それよりも、早く部屋の修繕工事を完了させて賃貸の入居者募集をかけることを目的としますので、工事は工事のプロにお任せしています。
弊社の役割は不動産管理です。例えばですが、入居者心理に関する研究をめっちゃ行っております。どんな地域でどんな人が多く、どんな客層をターゲットにすれば入居する可能性が高いのか、設備は何が必須で何が必要ないのか、見た目重視か内容重視か、そのバランス重視か。募集方法は、敷金、礼金、家賃設定、更新料の設定、地域の慣習に基づくルールはあるか。入居者が何を求めるのか、どんな思いでこの地域に引っ越ししてくるのか。それらをひとつひとつ丁寧に徹底的に調査、分析していきます。
何度も申しあげますが、そこがプロの技の見せどころです!
不動産管理の醍醐味ですね(^^♪
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